萌えない私とSNS

本当は大好きな自分のことを自信を持って心から愛せるようになりますように

「おっぱい大きくてもいいことないよ」って言うお前、なんなん?


萌ちゃんは胸が小さい。根っからの埼玉県民である。埼玉県代表選手。関東地区選抜。全国大会出場。審査員特別賞。インター杯三連覇。2020年オリンピック女子貧乳出場権獲得。


別段胸が小さいということに関しては生活するにあたって苦労することは無い。困った試しがない。これはれっきとした事実だ。

運動するにあたって胸が痛くならない、これはむしろ利点である。地震が起きても「おっぱい揺れた笑」ってわざわざ呟く必要がないから胸が大きい人が「おっぱい揺れた笑」って呟く時間の分有効的に時間を使える。人生における節約である。


では世間的に見てみましょう。完全なる負け組じゃないか。身分社会。確実にインドの制度が設けられている。バストカーストである。胸が大きければ大きい人が偉い世界。日本人だと大体Eカップ以上のバラモン、Dカップのクシャトリア、Cカップのヴァイシャ、Bカップのシュードラ、Aカップは勿論のこと不可触民。アンタッチャブル。というか、まず触ろうと思っても触れるほどの容積の胸を持ち合わせていないのだ

あるべきところにあるはずの脂肪がないだけで、社会に後ろ指を指され嘲笑されながら生きている。案外辛い。

しかし、これは決して現代社会を生きている貧乳が悪い訳では無い。


原始、女性は爆乳であった。人々は楽園で暮らしていた。しかし神の命に背いた我が祖先は、食べることを禁止されていた禁断の果実、「善悪と知識とデカパイの実」を食べてしまった。その結果故に子孫である無実の私たちにまで罪が及んでしまったのである。


一定数の男達はこう言うかもしれない。「大きさより感度」「大きさより形」「大きさより愛」「むしろ小さい方が可愛い」「胸が小さいというのを恥じらっているのがいい」
と、言ってたところなんだ、胸の大きい女性が通りかかったとしよう。お前視線がオパーイに釘付けじゃねーか

その点において、萌ちゃんは男性は信用するものではないなと考えている。やはり人間はないものねだりな所があるから、男性にはない、女性らしさを感じることが出来る胸の膨らみは魅力的なのだ。

ないものねだりと言えば、高校で部活が同じだったオシャレで可愛くてめちゃくちゃ尊敬できる先輩がつい最近、「明日の朝起きたら雨が降るようにイケメンのチ〇コが降ってこないかな」と鍵垢で呟いていた。これもまた女性にはない部位という憧れからくるないものねだりなのだろう。しかし、雨が降るようにボロンボロンと男性のソレが地面に叩きつけられる光景を想像すると、いくらイケメンとはいえちょっと頂けないといったところだ。とはいえ萌ちゃんはオシャレで可愛いのに下ネタを余裕でぶちかましてくる面白い一面の先輩も尊敬している。リスペクト。


話がそれてしまったが、胸が大きい女性は口を揃えて「おっぱい大きくてもいいことないよ」と言う、肩は凝るし運動する時に胸が揺れて痛いし、何かと周りの下劣で性的な視線も辛いそうだ。
しかしそう言っている顔を見てみるとどこかしたり顔満足げ。もう確実に貧乳を下に見た発言なのだ。彼女達は胸が大きいことで許される存在であることを本当はどこかで知っているのだ。


彼女達と萌ちゃんは外付き合いは取り繕えてもきっとわかりあえない。優越感と劣等感の対比の関係だからだ。お互いの苦しみは決して理解し難いものだし、なにより萌ちゃんは胸が小さいということでどれだけ苦しんできたかという話である。

彼女達は知らない。中学時代音楽の時間に隣の席の男子にひたすらひたすら「貧乳」「貧乳」と囁かれ続けたことを。

彼女達は知らない。更に罰ゲームと称されて同級生の男子に胸を掴まれたが、何がショックだったかって触られたことより触られた後に「お前って本当に胸ないんだね笑笑笑」とバカにされたことだということを。

彼女達は知らない。通話で貧乳をさんざんコケにされてすねていたら「ごめんもう言わないから笑」と言って萌ちゃんが機嫌を取り戻してきた頃に「貧乳ギャグやりますwwwwwww」って止まらない貧乳イジリに半ば発狂気味に号泣したことを。

彼女達は知らない。tutuanna*でブラジャーを試着したら思ってたより案外スカスカすぎて、心の底から悲しくなって試着室から出て巨乳の友達の子の胸に顔を埋めて号泣したことを。


歩くコンプレックスこと萌ちゃん、さっきは祖先が罪を犯した罰だから貧乳に罪はないとかなんとか言ってたけど、考えてみればこうなった全ての責任は大切な第二次性徴期である中学時代にインターネットの沼にハマって成長するために大切な睡眠時間を削ったのは萌ちゃん自身だということに気づいた。私が間違っていた。もう成長は止まった。失われた時間は帰ってこない。


だから結局はなんなんだって言うと、多くは望まない。貧乳にももう少し生きやすい世の中にしてはくれませんか、という事です。
胸が大きい小さい、分け隔てなく、人と人との関わりを持てる世界。これってとっても素敵ですね。やさしい世界。